健康-Dataと対処法

日々の健康を経験から綴っています

肩こり解消法まとめ|医療や東洋医学から裏技まで

f:id:kenkoudata:20160201144946j:plain

肩こり解消法には多くの治療法があります。

東洋医学や西洋医学をもとにした多岐に

わたる療法があり、どれを選ぶか多くの

選択肢がある分、迷いもしますね。

 

 

現時点で、これが一番よいと断言できる

ものはないのかもしれませんが、

それぞれの療法の情報を精査し、自分の

体を任せられる治療法を選ぶことは大切だと思います。

 

そこで、各治療法の考え方や療法を、東洋医学から西洋医学まで集めて調べてみました。民間療法でもよいものはあるし、医学的に治療が必要な人もいるでしょう。

 

自分にピンときたものが、自分に合っている療法であることも多いですので、辛い肩こり解消に向けて、治療方法を探すヒントにしてください。

 

そして、最後の方に、肩こり解消へとっておきの裏技を暴露しておきました。

これは、興味のある人だけ試してみてください。

 

肩こり解消へ医療での取り組み方

厚生労働省が調べた、国民生活基礎調査においての健康調査で、どのような疾患に対して、人口千人あたり何人が不快な症状をもっているのかを調べた数値です。

f:id:kenkoudata:20160204121320j:plain

f:id:kenkoudata:20160204121334j:plain

出展 厚生労働省

 

そして、東京女子医大学東医療センター・整形外科で行った肩こりを持っている人の調査では、このような結果が出ています。

肩こり50人、平均58歳、女性76%、男性24%の調査の結果

 

  1. いつから肩こりがあるか? 平均10年前よりある
  2. どちらの肩がこるか? 両方60%、右27%、左13%
  3. いつ肩がこるか? 1日中が73%で最多
  4. 肩こり以外で痛いところは? 63%に腰痛、20%に膝
  5. 病気はほかにあるか? 22%視力障害、20%高血圧、9%顎関節障害、3%糖尿病、心臓病3%、43%なし
  6. 今までにむちうちをしたことがあるか? 83%なし
  7. 腕をあげると肩関節は痛むか? はい58%、 なし42%
  8. 手のしびれはあるか? 16%あり、84%なし
  9. 平均睡眠時間は? 6時間
  10. 肩こりの治療をいままでに受けたことがあるか? 61%あり、39%なし

 肩こりの重症度と関係するのは睡眠時間視力障害、年齢だった。

すなわち肩こりは10年以上持続する長期疾患であり、両肩に多く、1日中症状があり、腰の悪い人に多いのです。ほかに視力障害や高血圧を伴う人が全体の40%をしめ、眼の疲れ、視力の悪い人などは肩こりしやすいと言えます。

出展 東京女子医大学東医療センター

 

 肩こりは、ただの不快な感覚ではなく、れっきとした疾患であるといえます。

そして、腰痛、視覚障害、高血圧などを併発しているケースが多く、整形外科での治療を必要とするものでもあります。

 

また、肩こりの原因として次のような記述もあります。

肩こりとは首や肩に起こる「不快感」や「こわばり」、「痛み」などの総称。多くの肩こりは首から肩甲骨にかけての筋肉の過度の緊張から生じる。なかには臓器の病気などから起こっているものがあり、原因の確認が重要。例えば「狭心症」「心筋梗塞」など心臓の病気が原因となっている場合や、肺がんなど肺の病気が神経を圧迫して肩こりを感じることもある。

引用  名医にQ|肩こり徹底対策

 

たかが肩こり、されど肩こり、とくに辛い場合や体調不良を伴う場合などは、軽視せずに適切な医療機関で受診することが大切です。

医療においての治療

IMS
日本語では『筋肉内刺激法』。筋肉の中には「トリガーポイント」と呼ばれる痛みを誘発する場所があり、そこを刺激することでこりや痛みを軽減する「トリガーポイント療法」の一つ。IMSは、ほかのトリガーポイント療法と異なり、局所麻酔薬などの薬を使わず、針をさしこむことで、筋肉のこりや痛みを和らげ、筋肉の柔軟性を回復させるもの。

痛みをとる治療 
急性のひどい痛みには、非ステロイド系消炎鎮痛薬が効果的。のみ薬や貼り薬がある。 筋弛緩薬は、筋肉の収縮をゆるめる効果がある。 神経ブロックは、痛みを伝える神経などに局所麻酔薬を注射し、痛みの信号が脳に伝わるのを遮断する治療法。
トリガーポイント注射は痛みをひきおこすポイントに注射をして、痛みの信号の伝達を止める。局所麻酔薬を打つものもある。注射は週に1~2回行い、それを数週間ほど継続することが多い。

引用  名医にQ|肩こり徹底対策

 

肩こりの治療では上記のようなものがメインになると思います。

これが肩が凝るというだけでなく、肩関節の痛みや腕が上がらないなどの症状になると、肩こりとは別に肩関節外来などでの治療になってきます。

 

腱板断裂とか五十肩などの疾患は、専門医による治療を必要とします。

参照 東京女子医大学東医療センター・整形外科/肩関節外来

 

肩こり・肩痛の名医リストが載っているこちらのサイトも参考にしてください。

参照 肩こり・肩の痛みの名医リスト

 

鍼灸マッサージによる肩こり治療

一般的に東洋医学と言われているものですが、正式に認められているものは

はり、きゅう、按摩マッサージ、この3つです。

それぞれに国家資格があり、はり師、きゅう師、按摩マッサージ師、が資格取得者となります。

 

平成26年の鍼灸マッサージ師の資格取得者数は以下のとおり

 

はり師・・・・・・・163,433人

きゅう師・・・・・・162,181人

按摩マッサージ師・・188,685人

 

出展 公益財団法人東洋療法研修試験財団

 

対して、平成26年の就業している鍼灸マッサージ師の数は

 

はり師・・・・・・・108,537人

きゅう師・・・・・・106,642人

按摩マッサージ師・・113,215人

 

出展 平成26年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況

 

実際には鍼灸マッサージ師として重複して資格をもっていると思いますので、資格をもって仕事をしている人は20万人前後になるのではないでしょうか。

意外と少ないと思いませんか?

 

針は痛い、灸は熱いというイメージもあるようで、肩こりの人の多くは無資格のリラクゼーション・マッサージ店に流れる傾向もあるようです。

 

鍼灸治療では健康保険での診療を受けることも可能ではありますが、そのためには医師による同意書又は診断書が必要で、実際は自由診療が多いという事情があるようです。

(参照 健康保険で鍼灸マッサージ治療を受けるには)

 

しかし、鍼灸治療は、様々な疾患に対して、WHO(世界保健機関)でも効果があると認定されていて、慢性的な肩こりや痛みを伴う関節炎に悩んでいる人には大きな助けになる療法だと思います。

(参照 WHO(世界保健機構)による鍼灸治療適応症

 

こちらは東洋療法の専門研究施設で鍼灸外来があります。

北里大学東洋医学総合研究所

 

柔道整復師による肩こり治療

柔道整復師は、骨折、脱臼、捻挫、挫傷、打撲などの症状に対して、外科手術や投薬を用いずに、理学療法や運動療法、テープ療法などで人本来の持っている治癒力を使って治療することにあります。

 

ちなみに肩こりなどに対して医師の指示なしにマッサージが出来るのは、按摩マッサージ指圧師だけですので、柔道整復師は本来マッサージは出来ません。

出展 按摩マッサージ指圧師と柔道整復師の違い

 

柔道整復師鍼灸マッサージ師の違いは、柔道整復師の資格取得者は接骨院などで仕事をし、健康保険で診察が受けられるところですが、肩こりも接骨院で保険適用で治療が受けられると思っていませんか?

 

健康保険適用ルールからすると、日常からくる疲労や肩こりなどには、接骨院での健康保険が適用されないらしいです。以下の動画を参照してください。

 


肩こりは保険がきかない?整骨院で保険のきく治療ときかない治療

 

だから、マッサージは保険診療ではないですって言われちゃうんですね。

接骨院を選ぶ時に、柔道整復師と按摩マッサージ指圧師の資格を両方もっているのかを確認しておいたほうがいいと思います。

(実際合わせて資格を取る人も多いそうです)

 

カイロプラクティックでは

カイロプラクティックは日本では法制化がされておらず、国家資格はありません。

しかし、カイロプラクティック国連のWHOでは鍼灸治療と同じようにその効果が認められている治療法で、アメリカ、イギリス、オーストラリアなど34の国と地域で法制化されています。

 

法制化されている国では、D.C.(ドクター・オブ・カイロプラクティック)という資格があり、開業するには絶対に必要なものです。

日本では、この資格なしに開業しているカイロプラクティックが多く、その安全性に問題があるとの指摘を受けています。

 

日本でこのD.C.(ドクター・オブ・カイロプラクティック)の資格が取得できる国際認証を受けている教育機関がありますが、資格をもって開業しているカイロプラクターは現在600人程です。

 

国際認証のDCを取得しているカイロプラクティック院はこちらです

東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック カイロプラクティック治療院検索

 

民間療法と肩こり

鍼灸マッサージ師や柔道整復師のように、国家資格をもたずに整体などの施術をしているものを、各種療法とか民間療法と言います。

 

国際的に法制化されている国や地域の多いカイロプラクティックも、法制化されていない日本では民間療法の一部と言えます。

 

無資格での整体などの施術では安全性の面で疑問視されているものも多いですが、その中でも、いいものもあります。

 

外科医が考案した操体法

医師であり針灸師でもあった、橋本敬三氏は医療に東洋医学を取り入れ独自の治療法を確立しました。

1941年(昭和16年)に温古堂を開業し、その独自の治療法で診療をしていました。その治療法は「橋本さんの治療法」と言われており、操体法と呼ばれるようになったのは、1976年(昭和51年) NHK ドキュメント 「温古堂診療室」 が放映された後のことです。

 

操体法はテクニックの一部というよりは、橋本敬三博士の哲学や死生観、息食動想プラス環境などの考えに基づいた総合的な治療法です。

 

テクニック的なことを言えば、体は悪くなる方に動かすと痛みや苦痛を感じ、良くなる方に動かすと気持ちよさを感じるように出来ており、気持ちのいい方向を見極めて体を動かしていくと、動きの悪く痛みの伴う方も快方に向かう、というものです。

 

この療法は、総本部というようなものはなく、橋本氏のお弟子さんなどにより全国各地で勉強会などが開かれており、鍼灸師柔道整復師だけでなく、歯科医師や医師も操体法を研究し治療にも取り入れているところもあります。

民間療法の整体師やカイロプラクターも、この操体法をメインに施術している人も多いようです。

 


操体法による施術動画

 

上部頸椎調整法

平成26年のAmazonブックランキングでしばらく上位にいた、この本を見たことあるでしょうか?

f:id:kenkoudata:20160205125011j:plain

出展 Amazon

 

新聞の広告欄にもデカデカと載っていて、私もそれを見て買いました。

Amazonのカスタマーレビューでは、なかなかきびしい意見が多いですね。

参照 Amazonカスタマーレビュー

 

レビューの内容は、

「言っていることはわからないでもないが、実際に実践するための情報が乏しい

「耳の後ろの凝りの強い部分をしばらく揉むだけで何も変化を感じない」

などの意見が多いようでした。

 

私もほぼ同意見なのですが、書籍ではこう書くしかなかったのではと思います。

理論的には上部頸椎カイロプラクティックに準ずるもので、ストレートカイロプラクティックとかスペシフィックカイロプラクティックと呼ばれている、カイロプラクティック流派の1つです。

 

特徴は、頸椎1番の特異性にフォーカスしたテクニックで、頸椎1番と頸椎2番の間には椎間板が入っておらず、スライドするように頸椎1番はズレを生じるので、そのズレを修正するところにあります。

 

この頸椎1番のズレを、ただ首の後ろを押したくらいで簡単に修正することは出来ませんが、しっかりとした技術を持つカイロプラクターが調整すれば、肩こりはとてもスッキリすると思います。

 

詳しくはこちら 日本上部頸椎カイロプラクティック協会

 

首・肩の緊張をリフレッシュ〈裏技〉

針灸師や按摩マッサージ指圧師でなくても、自分の肩こりに対してツボを押してみたり、家族にマッサージしてあげることは出来ますよね。

 

同じように自分で出来て、ツボを押すとか凝りを揉むような感じよりも、もっと弱い刺激で、あるポイントをある方向へクイクイっと押すだけで、とても肩が楽になる裏技をご紹介します。

 

ポイントと方向を見つけるのが少し難しいかもしれませんが、バッチリ分かる人は、とてもスッキリすると思います。

 

上記の「首の後ろを押すと・・・」の本では語られていなかった、頸椎1番と頸椎2番のズレを修正するための1つの方法です。

プロがやらずとも、自分でそのポイントと方向を出す方法があります。

自分自身のケアとして、試してみるくらいの気持ちでやってみてくださいね。

あくまでも、対象は慢性的な肩こり程度の人限定でお願いします。頸椎症などの疾患がある人は適切な医療機関でしっかりと診療を受けてください。

 

首の後ろを押す意味

頸椎1番と頸椎2番の特異性として、頭を動かすための可動域がとても大きく、この2つの頸椎の間には椎間板が入っていません。

そして、頸椎1番は前側(顔側)へスライドするようにズレを生じる性質があるため、頭部の重心位置が背骨の前方に動きます。

 

背骨の正中線上から前方へ頭がズレると、その重さが背骨に乗らず、頭の重さを首の後ろ側の筋肉で強く支えるようになります。

 

これが、姿勢の悪さや、首・肩・背中の負担になるという考え方をカイロプラクティックではしています。

 

この頸椎1番と2番の前後へのズレは微細ではありますが、影響が強いとされていて、このズレを修正できれば、首の後ろ側の筋肉の負担は、かなり緩和されるでしょう。

 

首の後ろを押すポイントの選定

頸椎1番と2番のズレは、非常に微細なズレです。そして、正しい形に収まっていないことへの違和感を体は感じているのですが、もう一歩、正しい形に戻しきれていない状態にあります。

 

そのもう一歩、正しい形に戻るためのきっかけを、チョコンと加えてあげるだけで、形状記憶のように、自ら収まる場所へ戻っていきます。

 

そのもう一歩のきっかけを与えるポイントと動くべき方向の選定さえできれば、非常に弱い刺激で、かなりの確立で正常位置に収まっていきます。

 

ポイントの選定方法

ポイントの選定と刺激を与える方向を決めるには、筋肉検査を使います。

といっても簡単です。

仰向けに寝て、膝を曲げずに両足を上げて、その重さの変化を基準にします。

両足を上げるのがきつい人は、片足ずつあげてみて、その重たさで判断してください。

 

正しいポイントと方向を指でおさえることが出来た時には、足を上げた時に軽く感じます。そこが刺激を加えるポイントとなります。

 

筋肉検査の意味は、頸椎のズレによる神経への圧迫の程度を見ることにあります。

筋肉が力を出す時に、その力の強さは何で決まるのかというと、脳から筋肉へ送られる電気量に比例します。

頸椎が神経を圧迫している時には、脳から送られている電気に対しての抵抗となり、筋肉へ届く電気量が減少するので、力が思ったよりも出なくなります。

頸椎のズレを正しい方向に動かした時には、この神経への圧迫が緩み、電気抵抗が弱まりますので、同じ動作をした時に力を入れやすくなり、足を上げた時に軽く感じます。

 

では、自分のポイントを探してみましょう。

こちらの動画をご覧ください。


頚椎調整

 

耳たぶの裏側付近に頭蓋骨から岬のように出ているV字ラインの骨があります。

そのV字ラインに沿って、皮膚を引っ張りながらなぞっていくと、頸椎1番が動きます。

 

動画のように、このV字ラインを、後頭部側からなぞったり、耳たぶ側からなぞってみて、V字の頂点付近で上にねじる、または下にねじってみます。

それぞれのポイントの中で、指でおさえたまま足を上げてみて、軽くなるポイントを探してください。

 

足を上げた時の重さが大きく変化する人も多いですが、ほとんど変化を感じられない人もいます。

ただ、変化があまり感じられなくても、ほんの少しでも、気のせい?くらいでもいいので、あたりをつけてみてください。

 

ポイントが決まったら、その形で指でおさえたまま、指の第一関節を曲げて伸ばす感じで軽くクイクイクイっと2〜3回押してみてください。

 

間違っても指圧するようにグリグリ押し込んだり、指圧棒でゴリゴリ押したりしないでください。

 

頸椎1番と2番は、ポイントと方向が合っていれば、指の第一関節を曲げて伸ばす感じで軽くクイクイクイっと押すくらいの、やさしい刺激で充分動きます。

逆に言うと、もしポイントや方向がズレていれば、その程度の軽い刺激では、ほとんど変化しませんので、悪い方へ動く心配はありません。

決して強い力では押し込まないようにしてください。

 

注意点

  • 調整をした後は30分〜1時間くらい横になり寝ていた方がよいので、夜の就寝前にやってみてそのままお休みください。
  • 1度やったら、1〜2週間くらい間をあけてください。つづけて毎日のように調整するものではありません。
  • あくまでも、首や肩の緊張をリフレッシュするための方法であり、治療を目的とするものではないことをご理解ください。治療は医療機関などで行うものです。
  • 本当に軽い刺激で行ってください。よい変化があるとすれば、軽い刺激で充分です。指を曲げ伸ばしするくらいの軽い刺激であれば、体に害になることはありませんが、首や肩に何らかの疾患があり医師の診断を受けている人は絶対にやらないでください。

 

まとめ

肩こりは、れっきとした疾患であり、専門医による治療が必要なケースがあります。

医療の他には、鍼灸マッサージ師や柔道整復師などの国家資格を得た専門技術をもった方による治療方法もありますので、自分に合った治療方法を探してみてください。

 

資格をもたない民間療法にも、よいものもありますが、まず医療機関や資格取得者の治療を受け、それでも違う選択肢を選ぶ際には、よく調べ情報収集をしっかりしたのちに安全性を確認して受けるようにしましょう。